一、
青い海を 見つめて
伊豆の山かげに
エリカの花は 咲くという
別れたひとの ふるさとを
たずねてひとり 旅をゆく
エリカ エリカの花の 咲く村に
行けばもいちど 逢えるかと
二、
山をいくつ 越えても
うすい紅いろの
エリカの花は まだ見えぬ
悲しい恋に 泣きながら
夕日を今日も 見送った
エリカ エリカの花は どこに咲く
径(みち)ははるばる つづくのに
三、
空の雲に 聞きたい
海のかもめにも
エリカの花の 咲くところ
逢えなくなって なおさらに
烈しく燃える 恋ごころ
エリカ エリカの花が 散るときは
恋にわたしが 死ぬときよ
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